吃驚

ネットで色々と検索していて質問をしてそれに自由に解答できる、というページを見つけた。いまや各検索サイトにそういったページがある。個人的にはコンピューターのトラブル解決に過去の書き込みを参照することはある。書き込んだことは無い。で、ためしに仏教という言葉で検索してみた。すると色々と出てきたのだが見ていて一つビックリしたことがある。(たぶん)仏教が好きなだけでちゃんと勉強したことが無い人は仏陀の真の教えがなんなのかさえ知らないようだ。仏陀は自己を見つめろとか無になれとか空が一番、なんて一言も言っていない。生きていることが最大の苦でありその苦から逃れるためにはうまれなければいい。そのためには輪廻転生というサイクルから抜け出すしかないと考えた。そしてこの輪廻のサイクルから抜け出しうまれ変わることがなくなった状態を“解脱”あるいは“悟った”というのである。仏教とは極言すればこれだけであり空なんてのは仏教の根本から見れば仏教の流れを汲む新興宗教に過ぎない。
ただ−著名人も一般人も含めて−仏教好きな人は倶舎論や世親唯識、龍樹の空なんてものから仏教に触れるからついつい間違えてしまう。倶舎、唯識、中観ももちろん重要だ。しかし仏教というのは、勉強すればするほど思うのだが、宗教ではあるがそれ以上に論理学である。論理学であるため基礎をしっかりと学ばなくてはならない。そして基礎をしっかりと踏まえた上で発展系を勉強しなくてはならない。そうしないと町がって理解してしまう。もちろんすべての人が基礎から学ぶことが出来るわけではなく、また入門書を読んでも基礎がわからないというのは研究者の側にも問題がある。
この日記を読んだ方々が輪廻からの解脱こそが仏教の唯一無二の目標であるということを覚えていただければこれ幸いである。
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出家とはなにか

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