お布施

たまには真面目な話でも。仏教にお布施というものがある。多くの方がご存じの通りお礼として渡すお金だ。いや、別にお金じゃなくてもいい。でも貨幣経済の場合はお金が一番いいだろう。で、このお布施なんだがあくまでも気持ちだ。だから、例えば葬式をしたら必ずお布施を渡さなければならないというわけではない。また寺を修理するからお布施を、なんていわれても払う義務はない。話ちょっとずれるが、僕の記憶が正しければお布施には税金がかからなかったんじゃないかな。いや、だからといって宗教法人にまったく税金がかからないわけではない。この辺、勘違いされがちなんだが。
さて、お布施の元をたどるとどうなるか、というともちろんインドまで遡る。本来、出家者はお金に触れることを禁止されているのでお金の布施はなかった。布施されるのは主に食べ物。ではなぜ人々は食べのもを布施するのかということだが、仏教では出家しない限り悟ることができないとされていた。でも、そう簡単に出家なんてできない。そこでとりあえず現世での出家は諦める。そのかわり来世で出家できるように、布施をするのだ。出家者に布施をする。そうすると善業が生じる。その善業により来世は今よりも楽なところに生まれることができる。すると出家ができる、ということだ。
さて、大学院生のころ留学生が何人かいた。その多くがお坊さんだった。で、僕は他の人よりも留学生達と仲がよかったのでよくいろんなものをもらった。本来はあげるべきなのにお坊さんからものをもらっていたのだ。もちろんただでもらっていたのではなく、日本語の面倒をみたりしていたからだ。そして今日。職場にいるお坊さんにお米をもらった。うん、僕のほうが徳が高いって事か。