論理性

3連休最終日。夕方まで適当に過ごす。夕方から友人と映画を見に出かける。見に行った映画は「グエムル -漢江(ハンガン)の怪物-」。前から気になっていて、見に行くかどうか迷ってた所を彬さんの絶賛により見に行くことに決定。そこへ友人からの遊びの誘い。そこでグエムルを見に行くことを提案する。その結果、今日見に行ったのだが以下、感想。ネタバレありあり。お気をつけください。
さて、感想から先に書くとおもしろかった。“凄く”おもしろかったとは言えないが充分合格点を与えられるんじゃないかなと思う。採点するなら85点ぐらいか。
感想文てのが苦手なのでとりあえず思ったことを書いてみよう。一番強く感じたのはなぜ皆、怪獣に論理的思考や行動を求めるのかということだ。映画の後で友人と夕食をとりながら映画の感想なんかを話し合ったが、そこでも思った。例えば映画の最初の方で主人公の娘が連れて行かれる。その前には他の人が食べられている。しかしなぜか娘だけは連れて行かれた。なぜ連れて行かれたのだろうか?あるいはなぜ一度飲み込んだ死体をはき出し蓄えるのか。その他、いくつか気になることがある。でも、それって全部、怪獣のやったこと。怪獣には怪獣なりの論理と理屈があるんだろうと思う。例えば最初の件では、一人飲み込んでいたからもう一人は飲み込めず仕方なく連れて帰ったとか、死んですぐの生き物は食べることができず少し寝かさないといけないとか。でもそんなことはどうでもいい。怪獣のやったことに論理的説明を付ける必要はないだって怪獣は怪獣なんだから。そういう意味で怪獣映画としておもしろいしいい作品だったと思う。
もちろん文句を付けたい点もある。例えば怪物に飛ばされた主人公の妹だが、あれは死んでるだろう。死んでいなくてもどっか骨折ぐらいしているはずで最後に矢を普通にとばせるってのがちょっと疑問。
今、ふと思ったんだが最後のシーンで怪物にガソリンか石油をかけるのがそれまで何の関係もなかったホームレスの人ってのは最初、ちょっと「おいおい」と思ったけどありかもしれない。
最後にこの映画は家族の絆や家族愛を描いたものではないと思う。もし家族愛を描いた作品だったとすると主人公の家族は誰一人死なないだろう。さらわれた女の子の母親も現れるだろう。と僕は思う。
もう一つ最後に。怪獣映画ってのは怪獣が悪としてかかれる。で、その理由は怪獣が我々人間の平和な生活を乱すからだ。でも怪獣には怪獣の理屈がある。怪獣に論理的行動を求めるなら俺と同時に怪獣の理屈も理解してあげないと。まぁ、話し合いなんて絶対できないだろうけどね。