2500年前

テレビを付け適当にチャンネルを変えていると、外国人のおじさんが熱心にしゃべっていた。番組表を確認するとハーバード白熱教室だった。途中から見たのだが、なかなか面白かった。
番組では「極限状態における殺人」とでも言おうか、そういうものを取り上げて是か非かを学生たちに問いかけていた。公式ホームページによると、
「19日間、海上を遭難の後、船長が、乗客が生き残ることができるように、一番弱い給仕の少年を殺害し、その人肉を食べて生存した」
という事件らしい。これが是か非かってことで、いろいろな議論がかわされていたのだが、仏教なら簡単に解決する。

お釈迦様がまだ、ゴータマ・シッダールタとしてうまれる以前に修行者としての人生を送っていた時のこと。とあるところで腹をすかした虎の親子に出会った。このままでは虎は餓死してしまう。そう思った修行者は自らのみを虎の前に投げ出し、餌とした。またそれ以前に兎だったときには、お腹をすかした旅人のためにその身を焚き火の中に投じた。こういった過去世での善き行いにより、最後の生において釈迦となったのだ。

もっとも、上の場合だと、無理やり殺して食べたって感じだから、これは殺人だろうし、してはいけないことだろうな、と思います。この番組、ただいま再放送中なんで、興味のある人は見てみてはいかがでしょうか?