ショック

今日は国際的な報告会があり、それに追われていた。一通り会が終わり、参加者は懇親会へ、僕は残務処理をしていた。その時、必要があってネットに接続すると、yahooのトップページに「ミステリー作家、北森鴻氏死去」の文字が。これには驚いた。確か北森さんはまだ若いはずだと思い、ニュースを読むと48歳だった。
正直に言いますと、北森さんの作品は何冊か持ってはいるが、読んだことはありません。だから、大好きな作家というわけではありません。ただ、数年前の講演会で北森さんが言った一言が忘れられません。
講演会の質疑応答の時に僕は、新本格ムーブメントについてどうお考えですか? と聞いた。これにたいして北森さんは、「そんな物は存在しなかった」という趣旨のお答えだった。それまで、新本格ムーブメントが存在しない、なんて考えたことはなかった。だからとても新鮮で、衝撃的だった。この北森さんのお話を聞いて以降、考え方が変わり、いくつかの文章が書けた。
とりあえず、今手元にあるすべての北森作品を読みます。そして、失われた才能の大きさを実感したいと思います。