いいかげんな

さてついにというか、早くもというか、Jリーグ開幕。マリノスが白星発進ということでとりあえずはよしとしよう。
それはさておき、今日、機会を得て女子高生が書いたというメールを見る。それでまず驚いたのは「母音は小さい方を使う」というルールだ。「おはようございます」なら「ぉはょぅござぃます」と書く。「ありがとう」なら「ぁりがとぅ」と書く。また文中の「は」は「ゎ」と表記する。つまり「私は」の場合は「私ゎ」とする。その他では「っ」は「ッ」だし「ん」は「ン」だ。たぶん他にもいっぱい法則があるんだろうがもうこれだけでおじさんはお腹いっぱい。さて、英語が好きで国語が好きで本を読むのが好き。ついでにサンスクリットパーリ語なんて言語を学んだせいか少々、言語学にも興味がある。なのでこういうのを見るとついつい「なぜ母音は小さくするようになったのか」と言うことを考えてしまう。もし母音だけが小さいとするなら、他との差別化を図りと言えるかもしれない。しかし「わ」も小さい方を使う。まぁ、これの場合、本来は「は」とすべき所をわざと「わ」にしているからだと思うのだが。これは一種の「音通」だと思う。さて話を母音に戻すと、おそらくは見た目のかわいさのためではないだろうか。つまり女子高生達の間では文字が持つ意味や音よりも見た目が重要と言うことなのだ。しかしこれは漢字文化圏では当たり前と言えなくもない。中国だと漢字しかないので何でも漢字で表現する。その場合、意味よりも音よりも見た目を重視する場合もある。
いつか、一般書籍もこういった法則で書かれる時代が来るのだろうか。いや、既に書かれた本があるかも知れない。そういえば数年前、清涼院流水著『19ボックス』を読んでいたとき知人に「その本はどうやって読むんだ?」と聞かれたことがある。同じようなもんか。

19ボックス―新みすてり創世記 (講談社ノベルス)

19ボックス―新みすてり創世記 (講談社ノベルス)