怪談話

先日、心霊番組について書いたが今日は怪談話について。なぜかというと今、ケーブルテレビで稲川淳二氏が怪談を話しているから。
さて、心霊番組と怪談話は似てる(?)ようでまったく違う。怪談は決して本当の話でなくてもいい。作り話でも何でもいい。だって話芸だから。もし怪談は事実だけとなると落語なんかも全部、事実じゃないといけなくなる。もちろん浪曲もドラマも歌舞伎も何もかも。つまり怪談は伝統芸能の一種なのだと思う。しかし心霊番組は基本的には事実ということでやっているはず。もしアレが作り物オッケーなら一種のドラマになってしまう。
稲川氏の怪談を聞いていると「怪談はやっぱり話芸だな」と改めて感じる。話の仕方、間の取り方、そして擬音が恐怖を倍増させる。この人、やっぱり日本で3本の指に入る怪談の語り手だな。
それはそうと怪談はなぜ夏なのかというのを考えてみた。怪談話を聞いてぞっとして寒くなる。それが暑い夏にはちょうどいいということでたぶん夏なんだと思うんだが、じゃあクーラーが完備された現代には夏の怪談なんてものは必要ない。でも、人間の中に怪談は夏という刷り込みがあるからやっぱり夏なんだろうな。いくらクーラーが完備されても花火大会や夏祭りがなくならないように怪談もなくならないんだろうな。好きなんでなくならない方がいいんだけど。