やっと
『神狩り』読み終わった。ということで早速、感想。
タイトルのとおり『神』との戦いがテーマのこの作品なんだが、序盤、中盤と非常に面白い。この作品、山田正紀氏が23歳のときに書いた作品でかつこれがデビュー作というのには驚いた。いや確かに文章に少々、拙い点があるし30年前の書かれたということでいろいろと不備に思える点もある。しかしそれらを補って余りあるのが作品内で展開される世界観である。言い換えるなら作者の想像力のすごさ、である。(自分と比べるのもなんだが)自分が23歳のときにこれだけのことを想像しうることができただろうか?
結局、SFにしろミステリーにしろ小説とはフィクションである。だから最終的には作者の想像力のがその作品のよしあしを決める。それだけにこの作品の終盤は少々、想像力の息切れといわざるを得ないような気がして残念である。まぁ、仕方がないかな。決して悪いラストではないしな。
- 作者: 山田正紀
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1976
- メディア: 文庫
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