そして伝説へ…

携帯電話の災害アラームで目を覚ましたのが、夜中の3時過ぎだっただろうか。それから頻繁にメールが届いたが、僕と娘は寝続け、妻は起きていた。
最終的に、桂川が氾濫する可能性があるので、午前7時前に避難指示が出た。そこから、妻は、近所の小学校に避難をすると言い、荷物をまとめ出した。僕はというと、とりあえず起きたが、川までは距離もあり、氾濫してもここまで水が来るということは、考えにくい。避難指示の場合、避難しなければならないが、それでももう少し様子を見た方がいい。あるいは少し離れたところにある、僕の実家に行こうと言った。しかし、そんなことは聞かず、一人で準備をする妻。本当に避難しなければいけない状況なら、近所の人もなにか言ってくるだろうと言っても、聞いてくれない。
結局、家を出た瞬間に、近所の人と会い、大いに笑われて自宅待機をすることになった。近所では、ドブが溢れ道が冠水していたが、特に何もなかった。
今思うと、あのまま避難して、テレビのインタビューでも受けていれば、妻の伝説が完成していたのに、といことは黙っておこう。