慟哭

貫井徳郎氏のデビュー作だそうで、鮎川賞最終候補まで残ったものの、とれなかったとか。そういえばいつだったか、どなたか作家の講演会で「鮎川賞をとってもたいして売れない」という趣旨の発言があった。売れないというのは、部数がという意味だったと思う。もう一つ余談だが、以前の鮎川賞の審査員は綾辻行人・有栖川有栖・島田荘司だった。創元推理短編賞が北村薫・宮部みゆき・山口雅也だった。審査員だけでものすごい豪華だ。
さて、感想に話を戻すと、なるほどそうくるかというところか。読んでいる途中は、まぁそこそこのどこにでもある小説だなと思ったのだが、それで終わりはしないだろうとも思っていた。つまりオチ次第で評価が変わる。そしてこの作品が、一定以上の評価を受けているということは、しっかりとしたオチが待っているんだろうということは予想できた。ただその予想以上のオチであったということだけは、書いてもいいかな。
続けて貫井作品を読む予定。

慟哭 (創元推理文庫)