凶悪

ネットでたまたま見かけて、面白そうだったので借りてみた。
元が実話で、それを元にした小説があるそうで、そのせいかしっかりとしたストーリで面白い。映画だから、ある程度脚色を加えているだろうし、エンターテイメント性を強くしているところもあるだろう。でも、うまくまとまっていて非常に楽しめた。
ただひとつ残念なことがある。物語の最後をどう締めるのだろうか、オチはなんだろうかと楽しみにしていた。ベタだけど、隠されていた犯罪が露見して、裁判になり判決が出て終わりって感じかなと想像していたが、裁判が終わっても話が続く。そして肝心のラストシーン。どうしてもその向こうに監督のドヤ顔がが透けて見えてしまう。何がしかの主張か、あるいは問題提起かしらないが、監督の顔が見えてしまう。映画なんだから、何か主張したいことがあって撮られているのは、勿論わかっている。でもそれって「もしかしてこれかな」とか「こういうことかな」というように、何となくというものではないだろうか。作品から強く監督の顔が浮かんでくるというのは、いかがなものだろうか。少なくとも僕はそのての作品は、好きではない。本編は概ね面白かっただけに、もったいない。

凶悪 [Blu-ray]

凶悪 [Blu-ray]