さよなら渓谷

メインテーマはあるけどそれを直接、描くのではなく、その周辺を描くことにより、あぶり出すという手法は、よくある。うまくはまれば面白い作品になる。しかし、はまらなければ一体この作品は何を言いたかったんだ? となる。「さよなら渓谷」は後者だった。
描きたかったのは、ラブストーリーだったのか、人間模様だったのか、はたまたもっと他のものだったのか。きっと、すべてが正解で、見た人の数だけ物語があるということにしたかったんじゃないかな。ラストシーンからしてもそんな気がする。しかしそれは製作者側が考えることではない。作る方は確固としたテーマを持ち作るべきだ。出来上がった結果、見た人の感じ方が作者のそれとは違ったとしても、それは別に問題がない。物語とはそういうものだから。
ただただ、よくわからない、何がいいたいのか主張したいのかわからない作品だった。しかしまあ、考えたらわずか80円で真木よう子のおっぱいが見られたんだからそれだけでよしとするか。

さよなら渓谷 [DVD]

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