行きずりの街

DVDを借りる時、鍵泥棒のメソッドはすんなり決まったんだが、もう一枚が決まらない。さてどうするかということで、何気なく手にとったのが、この作品。『このミス』で1位になった原作は未読。
どんなものでも、振りがあってオチがある。ミステリー的な言い方をすると、伏線が有りその回収がある。だから誰もが「なるほどね」となる。
ひたすらにわけがわからない作品だった。おおまかな流れはわかるけど、些細なところがわからない。その理由は、十分な振りがないからだ。
小説だと、ある人物について幼少期のエピソードが書かれ、青年期のエピソードが書かれる。そしてそれらが振りとなり、現在、このような行動を取るんですよというオチに繋がる。こうしてその人物に厚みが出るのである。しかしそんなこと、時間の限られた映画でを延々とやっていたら、いつまでたっても話が進まない。だからそれとなくほのめかして、オチを見せる。だから、人物が薄っぺらい。まったく人物像が把握できない。だからストーリーに集中できないし、何故そう展開するのかわからない。
とにかくそういう作品でした。

行きずりの街 [DVD]

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